FEATURE

#003

DUFFLE COAT.

DUFFLE COAT.

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ダッフルコート…

年齢を選ばず、性別も関係ない...多くの人に愛される、ダッフルコート。
冬のコートの代表的アイテムとして知られていますね。
しかしながら「そのルーツとは?」と問われると、多くの人はご存知ではないかもしれません。

今回のFEATUREは、ダッフルコートの歴史を紐解きながら、その魅力を見つめ直したいと思います。
ですが、誰がデザインをし、正式にいつ誕生したのかは定かではないという...ミステリアスな一面も。
有力な説によると、1860年頃イギリス海軍用にダッフルコートの製造が行われたと...

名前の由来は、ベルギーのアントワープに近い「ダッフル」の町からきていると言われています。
アントワープ一帯では、15世紀〜17世紀にかけてイギリスに大量の丈夫な織物を輸出した歴史があるのです。

そして、イギリス海軍のコートとして使用されたダッフルコートが誕生しました。
寒い風にさらされる船上で、北海と向き合う人々を包み込むタフなアイテムとして使用されます。
雨にうたれ、霧に包まれ、波しぶきを浴びる...そんな環境にも耐える極地用衣料だったのです。

1947年〜1955年頃にはヨーロッパ全土で知名度が上がり、その後アメリカでもブレイク。
ファッションとしても、その人気を不動のものとしました。
戦後ますます、ダッフルコートは性別を問わず多くの人に認知されていきます。


それでは、ここからはMEMPHISよりダッフルコートをお届けします。


まずは、ダッフルコートの老舗「HARNOLD BROOK」から。

< HARNOLD BROOK >

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HARNOLD BROOK(アーノルド・ブルック)...
ダッフルコートに魅了された、アーノルド・ブルック氏が1940年に創業。
ウール製品が有名なマンチェスターに本拠を構える、テーラーメイドの高級ブランド。
伝統的な仕立てのコートを作り続けながら、ダッフルコートの新たなスタンダードを提案する。

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厚手のグローブをしていても、着脱のし易い木製トグル(留め木)...
多少の雨や水なら染み込まない、毛羽立った布地...
極寒の地でも頭や顔を寒さから防ぐ、大きめのフード...
伝統的な仕様を大切にしながらも、襟元のフックやポケットの仕様等、随所で新たなスタンダードの提案を感じるダッフルコート。

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続いては、「HEAD PORTER PLUS」よりご紹介。

< HEAD PORTER PLUS >

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上品なメルトン素材がクリーンな印象のダッフルコート。
フードのフィット感を調節できるフードストラップや、ニットキャップもスッポリ収まる大きめのポケット、チンストラップ等を配した本格派。
裏地の大きめのポケットには、オリジナルのネームタグ付き。

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続きまして、「nonnative」よりご紹介。

< nonnative >

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コットンナイロンを使用し軽量感がありながら、中綿にはハイテク素材「Thinsulate」を採用しているため保温性も抜群。
スッキリとしたデザインの首もと、コンパクトなフードなど、都会的なデザイン性を感じるダッフルコート。
ロープの長さが左右で違うのは、初期のダッフルコートに見られるスタイル...簡単に外れない仕様になっている、先人の知恵。
洗練されたデザインと、伝統をミックスした一枚。

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最後に、「JUNYA WATANABE COMME des GARCONS MAN」よりご紹介。

< JUNYA WATANABE COMME des GARCONS MAN >

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ホーン性のトグル、レザーの切り返し、チェック柄のアクセント、キルティングの裏地など...
伝統的なダッフルコートの仕様を大切にしながらも、随所に施されたパーツそれぞれがデザイン...
高級感が漂いながらも嫌みじゃなく、計算されたパッチワークの配置が可能にする遊び心。
ファッションの楽しさを感じるダッフルコート。

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船の上で防水と防寒が不可欠だった時代...
随所に配したギミックは、それぞれに無駄のない機能が備わっていました。
そんな機能性抜群のダッフルコートは、海軍から愛着を込めて「ラミー」と呼ばれていたらしいです。

時が流れ...
様々なデザイナーの感覚を刺激し、フィルターを通してファッションアイテムへ...

みなさんにも是非、愛着の湧くダッフルコートを。


それでは。



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